楽ラップ
2019年末くらいから楽天証券の楽ラップを利用しています。楽ラップとは、自分の代わりに楽天証券が資金を運用してくれるサービスです。ロボアドバイザーなどと呼ばれていて、ウェルスナビやテオなんかが有名ですね。
ここに初期投入50万円、毎月1万円増額する設定で運用を任せたところ、評価額が毎日減ったり増えたりしながらもずつ増えていき、2021年4月時点で+10万円ほどとまずまずの結果が得られました。
楽天証券に口座があれば、申し込んで性格診断を受けて運用コースを指定して終わりであとは放置。もちろん手数料は発生しますが、ほかのロボアドバイザーと比べても安価な方だと思います。そのあたりの比較はほかのサイトに任せるとしまして・・。
楽ラップは投資信託を中心にポートフォリオを組みます。国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、REIT、その他、現金、の6つの分類があってその比率を運用コースに合わせて調整してくれる感じです。
資産構成比は運用コースによって変わりますし、その時々の相場の状態によっても変わります。定期的に見直しも行われます。楽ラップでは投資対象として選定された専用ファンドがあり、それらを資産構成比に従ってロボが購入・解約していく感じになります。
NISAでやりたい
という感じで楽ラップは専門知識がなくても国内株式、外国株式、国内債券、外国債券、REITと多方面へリスク調整したポートフォリオを運用してくれる、ありがたいサービスです。
・・でも残念なことにNISAに対応していないんですよね。
そこで私は自前でNISA対応の投資信託を選んで、楽ラップが導き出した比率で購入するというハイブリッドな方法に挑戦してみることにしました。というかすでに少額で始めています。幅広い知識がなくともよさげなバランスを教えてくれるという意味で、すごくいいです。利確はしていませんが現時点では+10%/年くらいの利益が乗ってきています。
少々手作業が多くて面倒ですが手順を公開しておきます。
投資信託を選定する
楽ラップでは資金配分先として、下記の7種類が想定されています。この内、「その他」については0%しか見たことが無いのでとりあえず無視しておくことにしました。
- 国内株式
- 外国株式
- 国内債券
- 外国債券
- REIT
- その他
- 現金など
で、それぞれに対応する投資信託を自分で選びます。私の場合、投信スーパーサーチのNISAにチェックを入れて、インデックス型の投資信託のファンドスコアをにらめっこして決めました。(もともと詳しいわけではないので、ほぼ直観ですね)
REITについてはひとくくりになっていますが楽ラップでは国内リートと先進国リートを購入していました。それにならって国内と外国の2種類を1:1で買うことにしました。
また、「現金など」についてはそのまま現金でもよかったのですが中立的なイメージだった3分法ファンドにしました。
分類 | ファンド |
---|---|
国内株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド |
外国株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド |
国内債券 | eMAXIS Slim 国内債券インデックス |
外国債券 | eMAXIS Slim 先進国債券インデックス |
REIT | ノーロード明治安田J-REITアクティブ ダイワ グローバルREIT・オープン(毎月分配型)(世界の街並み) |
現金など | グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型) |
注文方法
スポット注文で購入しても良いのですが、私は積立設定を使うことにしました。クレジットカードによる決済ができるからです。クレジットカードに楽天カードを指定すればポイントが付くため、何もしなくても1%の利益は確保できるというのが最大のメリットです。さらに楽天ポイントによる購入も併用するとSPUで楽天市場でのポイント取得にも有利になります。
積立設定のデメリットは、注文から購入までの期間です。注文の締め切りは毎月12日。実際の購入は翌月1日2日くらいになります。資産構成比に基づいて購入額を決めても、購入までの間に差異が発生してしまいます。
これについては、毎月積み立てを続けていくことで影響は小さくできるのでは、と考えて自分を納得させています。
購入額の決定と注文
初回の計算は簡単です。投資の総額が決まったら構成比を乗じればよいです。例えば月10,000円積み立てるのであれば、構成比×10,000円で初回の購入額が計算できます。
分類 | ファンド | 目標構成比 | 購入額 |
---|---|---|---|
国内株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 15.3% | 1,530円 |
外国株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 20.7% | 2,070円 |
国内債券 | eMAXIS Slim 国内債券インデックス | 11.3% | 1,130円 |
外国債券 | eMAXIS Slim 先進国債券インデックス | 39.4% | 3,940円 |
REIT(1) | ノーロード明治安田J-REITアクティブ | 10.2%÷2 | 510円 |
REIT(2) | ダイワ グローバルREIT・オープン(毎月分配型)(世界の街並み) | 10.2%÷2 | 510円 |
現金など | グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型) | 3.0% | 300円 |
その以降の買い増しの計算が少し面倒ですが、順を追って書いていきます。
まず、各ファンドごとの時価評価額を保有商品の一覧で確認します。(楽天証券の場合は、投資信託>保有商品一覧、などで辿れます)
次に楽ラップの構成比が見直しされているか確認します。楽天証券に口座の無い方は、運用コースの診断ページを。楽ラップを運用中の方は「運用コースの変更」から構成比を確認できます。
サンプルとして最新構成比と時価評価額を適当に変えたものを下表に示します。
分類 | ファンド | 最新構成比 | 時価評価額 |
---|---|---|---|
国内株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 21.4% | 1,400円 |
外国株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 29.1% | 2,200円 |
国内債券 | eMAXIS Slim 国内債券インデックス | 8.1% | 1,100円 |
外国債券 | eMAXIS Slim 先進国債券インデックス | 28.6% | 4,200円 |
REIT(1) | ノーロード明治安田J-REITアクティブ | 9.7%÷2 | 500円 |
REIT(2) | ダイワ グローバルREIT・オープン(毎月分配型)(世界の街並み) | 9.7%÷2 | 550円 |
現金など | グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型) | 3.0% | 310円 |
時価評価額の合計は 10,260円。積立額は10,000円/月なので、積立後に想定される総額は20,260円になります。総額20,260円を最新の構成比になるように各ファンドの積立額を決定していきます。
ファンド | 目標の構成比 | 計算式 | 積立額 |
---|---|---|---|
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 21.4% | (20,260円×21.4%)-1,400円 | 2,935円 |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 29.1% | (20,260円×29.1%)-2,200円 | 3,695円 |
eMAXIS Slim 国内債券インデックス | 8.1% | (20,260円×8.1%)-1,100円 | 541円 |
eMAXIS Slim 先進国債券インデックス | 28.6% | (20,260円×28.6%)-4,200円 | 1,594円 |
ノーロード明治安田J-REITアクティブ | 9.7%÷2=4.35% | (20,260円×4.35%)-500円 | 381円 |
ダイワ グローバルREIT・オープン(毎月分配型)(世界の街並み) | 4.35% | (20,260円×4.35%)-550円 | 331円 |
グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型) | 3.0% | (20,260円×3.0%)-310円 | 297円 → 523円 |
計算した積立額の合計を見ると、9,774円。もともとの構成比が100%でなかったのと、端数を切捨ててきたためにで少し不足してしまいました。困ったときには私は「現金など」相当の「グローバル3倍3分法ファンド(1年決算型)」で調整することにしています。297円→523円としました。
各ファンドに按分するなどの方法でもいいと思います。
計算が済んだら積立設定の金額だけを変更します。ときどきファンドの目論見書に変更が入って確認を求められることもありますが、基本的には金額を変更するだけなので簡単です。
目標構成比が達成できないとき
目標の構成比が極端に下がったり、評価額が高くなったり、あるいは総額が大きくなってくると、一回の積立だけでは構成比を達成できないことがあります。
私は売却してまで帳尻を合わせる必要はないという考えなので、毎回の積立額で少しずつ目標構成比を目指す方向で運用しています。
さいごに
積立NISA口座を開いてみたものの何に投資していいか分からない、という方は、こうゆう方法もあるということで参考になれば幸いです。
あ
こんな記事をだらだら書いた後にタイムリーなニュースが入ってまいりました。
楽天証券は6月20日から、クレジットカードによる積み立てに対応したロボアドバイザーサービス「らくらく投資」の提供を開始する。100円から投資を始められるほか、楽天カードを使ったクレジットカード決済では積立額の1%をポイントで還元する。また、購入や積み立てには楽天ポイントも利用できる。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2106/07/news121.html
非課税制度である「つみたてNISA」「NISA」口座にも対応する。