はじめに
20年近く前に東急ハンズだったかで買った充電式のドライバー。片手で軽々扱えるサイズながら、痒い所に手が届く感じでネジ締めや穴あけに大活躍してくれていました。
しかし、いつの頃から使うシチュエーションが減り、コード式のドライバーに主力を移した結果、電池切れで使いたいときに使えず放置、充電し直してもすぐに使わず、という悪循環。
ひょうんなことからコード式のドライバーを実家へ貸し出すことになって、そういえばと思い出し、道具箱の奥から引っ張り出してきました。やはり、ピクリともしません。最後は充電しても動かなかったはずなので、中を開けてみることにしました。
分解してみる
5カ所ほどあるネジを緩めたところ、あっさりオープン。持ち手のところにニッカド電池3個、ライト転倒やロックを兼ねたスライドスイッチ、正転逆転を行うHブリッジな機械式スイッチというシンプルな構成でした。
充電のための特殊な回路はなく、今では見かけなくなったトランス式のACアダプターの出力特性に頼った設計になっていました。充電電流が流れなくなるにつて端子間電圧が上昇する曲線がいい感じなのかも。
電池には「SANYO」「GL」「KR-1200SCL」と印字されており、これらのキーワードで検索すると、それらしき製品「SANYO KR-1200SCL」にたどり着けました。データシートも見つかりました。インターネットって素晴らしい。
単2電池より高さが低いくらいのサイズ感です。最悪電池交換かと思ってちょっと検索してみたのですが、組電池はなかなか入手が難しいみたいです。そもそも量産品向けなので一般入手しようとすると高額になってしまいます。
充電してみる
ま、ともかく。付属アダプターではなく、安定化電源を使って電流制限して充電してみることにしました。
データシートにもありますが、NiCd電池は電池容量の1/10の電流、急速なら1/5の電流で充電すればよいので、1200mAhであれば充電電流は120mA~240mAとなります。
手っ取り早く動作確認を取りたかったので、MAX0.24Aに制限して開始。端子間電圧も徐々に上がっていき、4.3Vくらいで動かなくなりました。
動かしてみる
安定化電源を外してケースを開けたまま、ライトを操作。
ピカッ
麦球が普通に光ります。
正転逆転SWを操作。
ウィーン
普通に回ります。
うーん。普通に問題なさそうです。強いて言うならバッテリーが劣化しているくらいです。これを機にまた前線で使っていくことにします。
充電器を変える
とはいっても、放置していたNiCd電池では長くは持たないでしょうし、バッテリー交換を視野に入れておくことにします。
まずは充電器。付属のトランス式のアダプターよりマシな充電回路の付いた充電器にしたいと思います。今はノーガード充電ですからね。
充電モジュールで検索すると、リチウムイオン電池向けのものが旬のようで、Amazonで随分安価に手に入るようです。
電池をニッカド電池からリチウムイオン電池に変えるならそれもアリかもしれませんが(ちょうど3.6Vですし)、それはとりあえず置いておいくとしまして。
ebayの方も覗いてみるとありました。充電モジュール基板もありましたが、USBから電源を取るケーブルタイプの充電器が見つかりました。
Product type: Battery pack USB charging cable;
Cable length: 60cm (approx);
Plug type: SM, JST, KET, XH, EL, 557. Please select the type from the drop down list;
Output current: 250mAh;
Rated voltage: 3.6V, 4.8V, 6V, 7.2V, 8.4V, 9.6V.
NiCd電池だけではなくNiMH電池(ニッケル水素電池)にも対応していて、充電池のセル数やコネクタタイプに合わせて色々選べるのもポイント高いです。
今回は、7番の3.5mmプラグタイプ、output3.6Vを注文することにしました。(既存の充電器のプラグを切断して移植する予定でいるので何でもよかったのです)
というわけでebayの買い物をしたわけですが、部品も送料も安い買い物の欠点は輸送時間がかかること。しばらく待ちになりました。
届いたら追加でレポートしたいと思います。
ちなみに
バッテリーの代替品について。せっかくなのでニッケル水素電池にしたいな、と探してみたところ、Amazonで1.2V、公称容量2000mAh(正規容量)、直径:約22.5mm 長さ:約34mmというサイズ、電圧的に互換性の高そうなタブ付きバッテリーが見つかりました。
バッテリーの交換が必要なことが判明したら、これに交換してみたいと思います。